ina 保戸野中町の住宅
主要用途:住宅
所 在 地:秋田県秋田市
敷地面積:181.15㎡
延床面積:156.51㎡
規 模:地上2階
構 造:在来木造
設計担当:中山剛 岡田秀吉
構造設計:-
設備設計:-
設計期間:2018.07-2019.05
施工期間:2019.06-2020.01
秋田市内の中心部から少し離れた幹線道路と河川に面した角地に立つ住宅。
敷地からは河川と、遠くに千秋公園の緑が眺められる場所である。
南側の幹線道路は比較的交通量が多いため、騒音対策とプライバシーの確保が必要となった。
また保有する沢山の書籍を保管するためのライブラリースペース、離れて暮らす家族が集まった時のための3台分の駐車スペースの確保が施主からの要望であった。
そこでメインの駐車スペースは前面道路に対し直行に駐車する屋根付きのガレージとし、家族の駐車スペースは東西に延びた秋田杉の壁にそって縦列駐車ができるスペースを設けた。
秋田杉の壁は玄関へのアプローチとなり、プライバシーを守る障壁となり、ファサードを特徴付ける。
ライブラリースペースは1階、2階の南側に設ける事で干渉帯としての役割も持たせ、必要最小限の横長のスリット開口から光を取り入れる事で前面道路からの視線を遮りながらも明るい室内環境を作り出した。
スリットからの光は刻々と変化に富んだ表情をみせ時間の移ろいを感じる事ができる。
前面道路に面した南側のファサードは駐車スペース、ガレージ、玄関などの必要なスペースと動線を確保するために屋根や壁の位置にズレを与える事で陰影を作り出し、周辺の大量生産化された建売住宅群とは一線を画す存在感を持たせたかった。
外壁にはセメント板、ガルバリウム鋼板、杉板型枠のコンクリート打ち放し、秋田杉を組み合わせる事で力強く、見る場所や時間によって様々な表情を映し出す街のアイコンとなる。